「大ラスター彩展~古代から現代まで~」 開会式、講演、ワークショップの実施
イラン日本国大使館は、7月4日(木)、イラン国立博物館において、同博物館、イラン陶芸協会、国際交流基金との共催で、日本の著名な陶芸家である七代加藤幸兵衛先生をお招きし、ラスター彩の展覧会「大ラスター彩展~古代から現代まで~」の開会式を開催し、5日(金)、ラスター彩に関する講演、ワークショップを実施しました。
4日の開会式では、加藤幸兵衛先生をはじめ、ラフマティ・イラン文化遺産観光手工芸庁・手工芸担当次官、モハンマドプール・イラン国立博物館長、羽田大使、アジュダリ・イラン陶芸協会会長による挨拶、日本人とイラン人の音楽家によるペルシャ音楽の演奏に悦き、展覧会のテープカットが行われました。会場には入り切れないほどの大勢の聴衆が集まり、ラスター彩が放つ独特の輝きは多くのイラン人来客を魅了していました。
5日(金)午前、イラン国立博物館イスラム期博物館において、幸兵衛先生及びイラン人ラスター彩専門家3人による合同講演会が行われました。加藤幸兵衛先生からは、今回の展覧会はそもそも御尊父の人間国宝故加藤卓男代が生前、イラン革命前の1978年から企画していたものが、35年後に実現したものであるとの経緯が説明されました。次いで、3人のイラン人専門家からはラスター彩の歴史、技法等について説明がなされました。金曜日の午前中にも関わらず、会場には約100名の聴衆が集りました。
また、同日の17:00からは、イラン芸術家の家(Iranian Artist Forum)において、幸兵衛先生及びアジュダリ・イラン陶芸協会会長によるラスター彩の合同実演・ワークショップが行われ、150人が参加しました。ワークショップでは幸兵衛先生によるラスター彩の絵付け・研磨の実演、イラン陶芸協会によるラスター彩の焼成実演が行われ、イランと日本のラスター彩製作の違いも議論されました。千年以上の歴史を持ちながら一時衰退してしまったラスター彩の技法を復活させた加藤家のイラン訪問により、日イラン交流の華が咲きました。

開会式の様子。多くの人が会場に足を運んだ。 |

加藤幸兵衛先生の挨拶。息子の加藤亮太郎先生(左)が抱える写真は人間国宝故加藤卓男先生の遺影。 |

展覧会のテープカット |

展覧会の様子 |

講演会の様子 |

ワークショップの様子 |
|
|