イランの方々からの支援、激励のエピソードはこちらから
1.イラン・日友好協会による追悼・支援会合の開催
○日付:3月16日
○実施主体:イラン・日友好協会
○内容:同協会が,東北地方太平洋沖地震の追悼及び可能な支援の探究を目的とした緊急会合を開催した。以下のとおり,被災者及び日本人に対する温かな励ましの言葉が次々に述べられ,日本に対する支援の申し出がなされた。
(1)(年配の女性出席者)自分ができる支援は、裁縫と料理ぐらいである。しかし、日本に対して深い思い入れがあるところ、裁縫の技術を活かし子どもの洋服を縫い、お菓子等を作って日本へ送り、自分ができる限りの援助を行いたい。
(2)92年に発生したイラン南東部(バム)大地震の際、日本は血液を空輸しイランに対し援助を行ってくれた。今般の地震で被災した方々に対し、過去の日本による援助の御礼として、献血を行い被災した人々へ届けたい。(イラン・日友好協会として,イラン赤新月社に提案し,必要及び可能である場合,同協会館員から献血を集めるとの支援案が,会合で発表された。)
(3)孤児が多数発生する事態が想定されるところ,孤児支援のための基金を設立しイラン・日友好協会会員で募金を募り,特定の孤児のスポンサーとなり送金を続けてはどうか。(イラン・日友好協会の支援案として会合で発表された。)
(4)現在、日本は危機に直面しているが,一方で,困難な場面を経験した人々特に若者は,より強くなり成長する。日本がより発展した社会・経済となるよう期待している。
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2.イラン赤新月社による緊急物資の支援
○日付:3月21日
○場所:宮城県
○実施主体:イラン赤新月社
○内容:イラン側からの提案を受け,宮城県がイラン製缶詰5万個を希望したところ,イラン赤新月社は,宮城県が希望したその日のうちに発送を決定。在京イラン大使館と協力し,25日には宮城県仙台市内の集積場に届け,同社が緊急支援物資を被災地へ届けた中東初の団体となった。できる限り早く届けることを目指したため,宮城県から東京へ戻る際に途中でガス欠になるアクシデントに見舞われたが,被災地の状況を目の当たりにした関係者は「2003年にイラン南東部で発生したバム地震の際の日本の支援に対し,少しでもお返しが出来たと思う。」と述べ,今後とも支援を続ける旨述べていた。 |
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写真:イラン赤新月社による緊急物資の支援 |
3.アーザーディ・スタジアムでの被災者追悼セレモニー
○日付:3月30日
○場所:イラン,テヘラン
○実施主体:イランプロサッカーリーグ協会,イラン国内スポーツ雑誌大手
○内容:アーザーディ・スタジアムで行われた国内プロサッカーリーグの人気名門チームである「エステグラール」と「ペルセポリス」との対戦において、試合前、東日本大震災による被災者追悼セレモニーが行われた。本対戦はイラン全国に放送されるが、イラン全国で多くの国民が非常に高い関心を寄せており、対戦時間帯は首都の交通渋滞が軽減されるほどの視聴率を有する試合である。
試合開始前,ピッチ内に被災者への哀悼の意を示す立て看板3種類が掲げられ,「被災した日本の方々へ深い哀悼の意を示します」との会場アナウンスと共に,本使は試合前に整列した選手一人ひとりと握手を行った。試合開始直前には、出場選手がセンターサークル上で一つの輪を作り、会場内アナウンスに従い会場全体で被災者に対する黙祷が1分間行われた。 |
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写真:センターサークル上での選手たちによる黙祷 |
写真:被災者への方々へ思いを寄せた立て看板 |
4.東北在住経験のあるイラン人女性がチャリティイベントを主催
○日付:4月15日
○場所:私邸(テヘラン)
○実施主体:市民
○内容:東北在住経験のあるイラン人女性が日本への恩返しの想いを込め,被災者を支援するチャリティイベントを自宅で開催したところ,その趣旨に賛同したイラン人,イラン在留邦人及びイラン在留外国人合わせて300人以上が集まった。イラン在留邦人2名とイラン人1名によるイランの伝統楽器の演奏が行われ,盛況を博した。集まった義援金(約30万円)は、被災地で活動しているNPO等へ届けられる予定。 |
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写真:イベントの様子 |
写真:被災者の方々への寄せ書き |
5.駐日イラン・イスラム共和国大使館員による炊き出し
○日付:4月20日
○場所:イラン,岩手県山田町
○実施主体:駐日イラン大使館
○内容:駐日イラン大使夫人や女性外交官を中心とする在京イラン大使館員17名が,津波と火災で大被害を受けた岩手県山田町において,温かいイラン料理(チキンと野菜のトマト煮込み・ナン)の炊き出し支援を実施。みぞれの悪天候にも係わらず,お年寄りから子供まで多くの町民が足を運ぶ中,約500食のイラン料理を振る舞った。 |
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写真:駐日イラン大使館員と町役場関係者 |
6.在イラン日本国大使館現地職員による寄付
○日付:4月25日
○場所:イラン,テヘラン
○実施主体:在イラン日本国大使館イラン人職員
○内容:在イラン日本国大使館で勤務するイラン人職員が、イラン人一般市民から電話により届けられる多くの弔意や励まし、援助機関からの支援の申し出等に接するにつれ、「自分にも何かできることがあるはず」と思うようになり、生活スタイルを見直し、給与の半額に当たる額を義援金として寄付した。 |
7.在日イラン人NGOによる炊き出し
○日付:4月2日~4日
○場所:イラン,岩手県釜石市
○実施主体:イランの障碍者を支援するミントの会
○内容:イランの障碍者へ車いす等を支援しているNGO「イランの障碍者を支援するミントの会」に所属する日本在住のイラン人約10名が、キャバブやイランの鶏肉スープ等を提供する炊き出しを実施。被災者からは「今までイラン料理は食べたことがなかったけれども、温かくて美味しい」との評判になり、合計2,200食を提供した。 |
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写真:在日イラン人NGOによる炊き出し |
写真:在日イラン人NGOによる炊き出し |
8.テヘラン大学学長他,大学関係者による寄せ書き
○日付:4月20日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:アーメリ・テヘラン大学副学長他
○内容:アーメリ・テヘラン大学副学長兼世界研究学部長が東日本大震災の犠牲者に対する弔問のため当館を来訪し、テヘラン大学長及びテヘラン大学世界研究部及び日本研究学科の関係者による日本への支援のメッセージの寄せ書きを本使に手交した。 |
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写真:テヘラン大学学長他,大学関係者による寄せ書き |
9.俳句の会「希望」(テヘラン大学世界研究部日本研究科主催)
○日付:5月4日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:テヘラン大学世界研究部日本研究科
○内容:テヘラン大学世界研究部日本研究科が俳句の会「希望」を開催し、イランのペルシャ語で俳句を吟じるイラン人約20名が日本の復興への希望を込めた俳句を発表した。同会には、テヘラン大学副学長や同大学外国語学部長等が参加した。 |
10.イマーム・アリー美術館によるポスター展
○日付:5月10日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:イマーム・アリー美術館
○内容:日本の被災者のために,世界約30ヵ国の芸術家が制作したポスター100点の展示会が開催された。同時に右を掲載したアルバムが発行された。ポスター展の開会式には本使も招かれて挨拶した。右は当国マスコミによって報道された。 |
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写真:イマーム・アリー美術展によるポスター展 |
11.著名イラン人人文科学分野学者約40名による日本への支援の寄書き
○日付:5月15日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:イスラム大百科事典センター
○内容:ボジュヌルディー・イスラム大百科事典センター長や故井筒俊彦教授と知己であったイスラム哲学者モハッゲグ教授を始め、イランの人文科学分野の著名な学者約40名による日本への支援のメッセージの寄書きが本使に手交された。 |
12.市民によるチャリティー・バザー
○日付:5月19日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:イラン在住日本女性の会(サフラン会)、化学兵器被害者を支援する会、ペイダリー市民センター
○内容:実施主体が中心となり,自らが調理した日本料理とイラン料理、イランの伝統手工芸品等のチャリティー・バザーが開催された。バザーの販売収益はすべて被災地に寄付される。 |
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写真:市民によるチャリティー・バザー |
13.イランの文部科学省帰国留学生同窓会主催による日本との連帯を表明するためのイベント
○日付:5月20日
○場所:イラン、テヘラン
○実施主体:文部科学省帰国留学生同窓会
○内容:イランの文部科学省帰国留学生同窓会主催により、音楽コンサート(テヘラン大学外国語学部日本語学科の学生有志による歌唱、日本人ピアノ、フルート奏者による日本の曲の演奏、イラン人及び日本人音楽家によるイラン伝統楽器の演奏)、イラン人芸術家による芸術作品の作品展、イラン人児童が日本人児童のために描いた絵画の作品展からなるイベントが開催された。本使も招かれて挨拶した。イベントに際して募金活動が行われた他、イラン人芸術家による芸術作品の販売収益の一部が被災地に寄付されることになっている。 |
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写真6:イランの文部科学省帰国留学生同窓会主催による日本との連帯を表明するためのイベント |
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