防犯及び安全対策の手引き
平成30年2月21日
防犯及び安全対策の手引き
在イラン日本国大使館
2018年2月
2018年2月
作成:警備班/領事班
はじめに
イランの治安状況は、イラクやアフガニスタン、パキスタンとの国境付近を除き、首都テヘランを含め、治安状況は概ね平穏に推移しています。一方で、2017年6月7日、首都テヘランの国会事務所建物及びイマーム・ホメイニ廟周辺において、18人が死亡、約50人が負傷するテロ事件が発生し、ISIL(いわゆる「イスラム国」)が犯行声明を発出しました。また、同年末から2018年初にかけてはイラン国内各地で、複数の死傷者が出る反政府抗議集会が発生しました。これらを踏まえ、当国滞在にあたっては、以下の事項を念頭に置き、平時から緊急事態の発生を想定して準備、行動することが肝要です。
「自分の身は自分で守る」のが原則です。このことを常に心がけて下さい。
●地震対策
テヘランはアルボルズ山脈の南側山麓部に位置していますが、この山脈が地震帯に属しており、多数の明瞭な活断層が分布しています。過去の記録によれば、テヘランは約150年の再来周期で大地震に見舞われており、近い将来、テヘランで大地震が発生する可能性があります。必要最低限の緊急備蓄品を各家庭で準備しておくことをお勧めします。
詳しくは付録2「緊急備蓄品のススメ」をご覧下さい。
●メールアドレス登録
緊急事態発生時の第一報を認知するには、メールが極めて有効な手段となります。
大使館では、緊急事態が発生した場合を想定した、メール、ファックス、SMSによる一斉送信システムを構築しています。
2018年1月現在、メールアドレスをお持ちの日本人世帯は313世帯あり、これは全世帯数の83.2%にあたります。また永住者世帯でファックスによる通信が可能な世帯は4世帯、SMSによる通信が可能な世帯は39世帯あり、メール、ファックス、SMSでの通信可能世帯は全体の91.3%に上っています。
大使館へのメールアドレス登録にご協力をお願いします。
住所、電話番号、家族構成等、在留届の内容に変更が生じた場合は、速やかに大使館に届出をして下さい。
●治安状況
現地の人でさえ立ち寄らないような地域や場所には近づかない
イラクやアフガニスタン、パキスタンとの国境付近をはじめ、テヘラン市内であっても現地の人が危なくて立ち寄らないような場所(テヘラン駅西部「ジャヴァディエ地区」、テヘラン駅南方、「シャフルレイ地区」など)があります。このような場所には近づかないよう心がけて下さい。
また、普段は平穏な場所でも、政治集会やデモ、過熱した国民行事が行われている場合には注意が必要です。
日本とは全く異なる環境であるということを認識する
イランは「厳格なイスラムの戒律に基づく政治・社会体制下にある国」であり、生活環境が日本とは全く異なるということを常に認識する必要があります。日本では当然のことであっても、イランでは時として法に触れる行為とみなされて拘束されるなどの事態に発展する場合がありますのでご注意下さい。
特に留意すべき当国の年間行事等については以下のとおりです。
1.イスラム革命記念日(2月11日(イスラム太陽暦バフマン月22日))
イスラム革命記念日には、国内各地で革命を記念する政府系デモ行進が行われます。行進自体は平穏裏に終了することが多いものの、不測の事態に巻き込まれるおそれがあります。行進・デモ等の現場には近づかず、もし遭遇した場合には直ちにその場所から離れて下さい。写真・動画の撮影等は絶対にしないように、十分にご注意下さい。
2.チャハールシャンベ・スーリー(3月13日の火曜午後)
毎年3月中旬、無病息災を願い焚き火の上を飛び越える伝統行事「チャハールシャンベ・スーリー」が行われます。近年、一部の市民がこの機に乗じて花火や爆竹を公共の場で爆発させるなどして、負傷者や死者が出たことから、一年で最も危険な夜と見なされています。不測の事態に巻き込まれるおそれがありますので、徒歩での外出は控え、花火や爆竹を使用している場所やそれらの音がする場所には絶対に近づかないように、十分にご注意下さい。もし遭遇した場合には直ちにその場所から離れて下さい。
3.ラマダン月(イスラム太陰暦ラマダン月(※太陽暦と太陰暦の相違から、西暦及び和暦上は毎年実施時期が約11日ずつ早まります。2018年は5月17日から6月14日頃です。))
毎年イスラム太陰暦ラマダン月は、イラン国内でもイスラム教徒により広く断食が行われます。市内の飲食店の多くは日中閉店します。イラン政府も、日の出頃から日没までの間、公共の場で飲食(ガムや飴も含む)や喫煙をしないよう注意を呼びかけます。外国人旅行者を含む非イスラム教徒も同呼びかけの対象ですので、外出時の飲食・喫煙には十分にご注意下さい。
4.国民の宗教感情が高まる日(アーシュラー等)
第3代エマーム・ホセインの殉教を哀悼するイスラム教シーア派の儀式が行われるタースアー及びアーシュラー(イスラム太陰暦モハッラム月9日及び10日、2018年は9月19日及び9月20日)、その前後のモハッラム月(2018年は9月11日から10月10日)等は、多くのイラン国民にとって宗教感情が高まる時であるため、右に配慮し慎み深く行動するようご注意下さい。
イランの治安状況は、イラクやアフガニスタン、パキスタンとの国境付近を除き、首都テヘランを含め、治安状況は概ね平穏に推移しています。一方で、2017年6月7日、首都テヘランの国会事務所建物及びイマーム・ホメイニ廟周辺において、18人が死亡、約50人が負傷するテロ事件が発生し、ISIL(いわゆる「イスラム国」)が犯行声明を発出しました。また、同年末から2018年初にかけてはイラン国内各地で、複数の死傷者が出る反政府抗議集会が発生しました。これらを踏まえ、当国滞在にあたっては、以下の事項を念頭に置き、平時から緊急事態の発生を想定して準備、行動することが肝要です。
「自分の身は自分で守る」のが原則です。このことを常に心がけて下さい。
●地震対策
テヘランはアルボルズ山脈の南側山麓部に位置していますが、この山脈が地震帯に属しており、多数の明瞭な活断層が分布しています。過去の記録によれば、テヘランは約150年の再来周期で大地震に見舞われており、近い将来、テヘランで大地震が発生する可能性があります。必要最低限の緊急備蓄品を各家庭で準備しておくことをお勧めします。
詳しくは付録2「緊急備蓄品のススメ」をご覧下さい。
●メールアドレス登録
緊急事態発生時の第一報を認知するには、メールが極めて有効な手段となります。
大使館では、緊急事態が発生した場合を想定した、メール、ファックス、SMSによる一斉送信システムを構築しています。
2018年1月現在、メールアドレスをお持ちの日本人世帯は313世帯あり、これは全世帯数の83.2%にあたります。また永住者世帯でファックスによる通信が可能な世帯は4世帯、SMSによる通信が可能な世帯は39世帯あり、メール、ファックス、SMSでの通信可能世帯は全体の91.3%に上っています。
大使館へのメールアドレス登録にご協力をお願いします。
住所、電話番号、家族構成等、在留届の内容に変更が生じた場合は、速やかに大使館に届出をして下さい。
●治安状況
現地の人でさえ立ち寄らないような地域や場所には近づかない
イラクやアフガニスタン、パキスタンとの国境付近をはじめ、テヘラン市内であっても現地の人が危なくて立ち寄らないような場所(テヘラン駅西部「ジャヴァディエ地区」、テヘラン駅南方、「シャフルレイ地区」など)があります。このような場所には近づかないよう心がけて下さい。
また、普段は平穏な場所でも、政治集会やデモ、過熱した国民行事が行われている場合には注意が必要です。
日本とは全く異なる環境であるということを認識する
イランは「厳格なイスラムの戒律に基づく政治・社会体制下にある国」であり、生活環境が日本とは全く異なるということを常に認識する必要があります。日本では当然のことであっても、イランでは時として法に触れる行為とみなされて拘束されるなどの事態に発展する場合がありますのでご注意下さい。
特に留意すべき当国の年間行事等については以下のとおりです。
1.イスラム革命記念日(2月11日(イスラム太陽暦バフマン月22日))
イスラム革命記念日には、国内各地で革命を記念する政府系デモ行進が行われます。行進自体は平穏裏に終了することが多いものの、不測の事態に巻き込まれるおそれがあります。行進・デモ等の現場には近づかず、もし遭遇した場合には直ちにその場所から離れて下さい。写真・動画の撮影等は絶対にしないように、十分にご注意下さい。
2.チャハールシャンベ・スーリー(3月13日の火曜午後)
毎年3月中旬、無病息災を願い焚き火の上を飛び越える伝統行事「チャハールシャンベ・スーリー」が行われます。近年、一部の市民がこの機に乗じて花火や爆竹を公共の場で爆発させるなどして、負傷者や死者が出たことから、一年で最も危険な夜と見なされています。不測の事態に巻き込まれるおそれがありますので、徒歩での外出は控え、花火や爆竹を使用している場所やそれらの音がする場所には絶対に近づかないように、十分にご注意下さい。もし遭遇した場合には直ちにその場所から離れて下さい。
3.ラマダン月(イスラム太陰暦ラマダン月(※太陽暦と太陰暦の相違から、西暦及び和暦上は毎年実施時期が約11日ずつ早まります。2018年は5月17日から6月14日頃です。))
毎年イスラム太陰暦ラマダン月は、イラン国内でもイスラム教徒により広く断食が行われます。市内の飲食店の多くは日中閉店します。イラン政府も、日の出頃から日没までの間、公共の場で飲食(ガムや飴も含む)や喫煙をしないよう注意を呼びかけます。外国人旅行者を含む非イスラム教徒も同呼びかけの対象ですので、外出時の飲食・喫煙には十分にご注意下さい。
4.国民の宗教感情が高まる日(アーシュラー等)
第3代エマーム・ホセインの殉教を哀悼するイスラム教シーア派の儀式が行われるタースアー及びアーシュラー(イスラム太陰暦モハッラム月9日及び10日、2018年は9月19日及び9月20日)、その前後のモハッラム月(2018年は9月11日から10月10日)等は、多くのイラン国民にとって宗教感情が高まる時であるため、右に配慮し慎み深く行動するようご注意下さい。
2018年2月1日時点での危険情報
イランに対する渡航情報(危険情報)

●パキスタンとの国境地帯
:「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」(継続)
●ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯
:「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」(引き上げ)
●イラク及びアフガニスタンとの国境地帯(上記を除く)
:「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」(継続)
●シスタン・バルチスタン州(チャバハール市及び同市周辺の自由貿易地域,アフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)
:「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」(引き下げ)
●シスタン・バルチスタン州チャバハール市及び同市周辺の自由貿易地域及びケルマーン州
:「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(引き下げ)
●首都テヘラン他,上記地域を除く全地域
:「レベル1:十分注意してください。」(継続)
目 次
1.治安概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2.防犯の基本的な心構え・・・・・・・・・・・・・・ 2
3.最近の邦人に関する犯罪発生状況・・・・・・・・・ 3
4.防犯のための具体的注意事項・・・・・・・・・・・ 4
5.交通事情・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
6.テロ・誘拐対策・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
7.安全情報の提供・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
8.在留届・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
9.「たびレジ」登録・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
10.緊急連絡先等・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
11.終わりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
付録1 海外旅行トラブル事例・・・・・・・・・・・・・12
付録2 緊急備蓄品のススメ・・・・・・・・・・・・・・14
1.治安概況
イランでは犯罪発生件数等に関する統計資料が公表されていないため、犯罪の発生傾向についての確実な判断はできませんが、報道に照らしてみると、一般犯罪はかなり多く発生しているものと思われます。
また、邦人からの強盗事件(昏睡強盗、偽警察官による強盗等)、窃盗事件(すり、ひったくり等)にかかる被害報告は、ほぼ例年同様になされており、当地は決して「安全」とは言いきれない状態にあります。
過去に邦人が被害者となった主な事件としては、
○ 「白タク」のタクシー内において、同タクシー運転手から工具を突きつけられて現金を強奪される。
○ 言葉巧みに近づいてきた犯人に、睡眠薬入りのチャイ(紅茶)を勧められて飲んだところ意識を失い、所持品を奪われる。
○ 道を聞くふりをして近づいてきた犯人に、いきなり刃物を突きつけられてスマートフォンを強奪される。
○ タクシーで観光地に立ち寄る際、車内に現金、旅券等の貴重品在中のカバンを置いて車から離れたところ、同カバンが盗まれる。
○ 警察官を名乗る犯人にバッグの中身を見せるよう強要され、見せるや否や力尽くで強奪される。
○ オートバイに乗った犯人によって鞄などの所持品をひったくられる。
○ バザール(市場)で買物をしていたところ、ズボンの後ろポケットに入れていた財布をすられる。
○ バス停にて車道側を向いてスマートフォンを操作していたところ、オートバイに乗った犯人にスマートフォンをひったくられる。
○ 自宅の洗濯機不具合のため、住居の管理人、修理業者等を招き入れたところ、玄関に置いたはずの高級腕時計が紛失していることに翌日気が付いた。
等が挙げられます。
犯人は刃物を所持している場合もあり、抵抗すると斬りつけられる可能性もありますので注意が必要です。
さらに、当局の発表ではイラン暦1395年中(西暦2016年3月20日~2017年3月19日)、イラン国内で約705トンの麻薬が押収されるなど、薬物情勢は深刻であり、麻薬中毒者のほか、若者が麻薬購入資金を稼ぐために強盗や窃盗等の犯罪を起こすケースも多いと言われています。
また、いわゆる「白タク」の運転手が強盗、強姦等を働くケースも多数報告されています。深夜にタクシーを利用する場合はテレフォンタクシー(アジャンス)や正規タクシー(黄色や緑色のタクシー)を利用し、決して一人で白タクや知らない人の車には乗らないようにして下さい。
2.防犯の基本的な心構え
(1) 犯罪被害に遭わないためには、常に「気を抜かない」、「周囲を警戒する」ことが重要です。イランでは、日本人は金持ちと思われがちであり、日常生活を通じ、常に「狙われている」といった意識を持つことが大切です。
(2) イランはイスラム体制国家です。イスラムを冒涜したととられるおそれのある言動は厳に慎むとともに、特に女性は、イスラム教徒でない場合でも髪の毛や身体の線を隠すべくスカーフ、ロングコート等の着用が義務付けられています。また、素足を出さないことにも注意が必要です。当国の法律ではこれら義務違反者は罰則が規定されているので、服装等については十分注意し、思いがけないトラブルに巻き込まれないよう心がけることが大切です。
(3) イラン人は、強く自己主張をする傾向があります。一般的にイラン人は非常に親切であり、自己主張と言っても決して悪気のあるものではありませんが、邦人がイラン人と接触する場合はイラン人の行動様式を十分認識した上で対応する必要があります。イラン人に限りませんが、外国人の間では「自分の要求すべきことは相手にはっきり伝達する」という姿勢が顕著なので、日本人としては戸惑うことがありますが、相手方からの要求については「イエス(バレ)、ノー(ナ)」 の意思表示を明確に伝えることが大切です。
(4) イラン国内の深刻な薬物情勢を背景に、当局は麻薬関連犯罪を厳しく取り締まっており、これら犯罪に対しては極刑をもって対処しています。従って決して麻薬に手を出すことのないよう、またこれら犯罪に巻き込まれることのないよう注意して下さい。仮にイランの治安当局に何らかの嫌疑で身柄を拘束されても、イラン側から当大使館に連絡が入るという保証はありません。違反行為をしないことはもちろん、嫌疑をかけられるようなことがないよう細心の注意が必要です。
(5) また、イランでは政府関連施設及び公共機関施設等に対する写真撮影及びビデオ撮影が禁じられており、当局も厳しい取締りを実施しています。過去には公共施設において写真撮影をしていた邦人が当局にカメラを没収される事案も発生しています。撮影箇所によっては身柄を拘束される可能性もありますので、写真撮影等に関しては観光名所に限定する、若しくは写真撮影が可能な否か確認(表示、係員)するなど、十分に注意して下さい。
3.最近の邦人に関する犯罪発生状況
(1) 概況
邦人が殺害される殺人事件の発生はないものの、2007年10月には、ケルマーン州(イラン南東部)バム市を観光中の邦人旅行者が麻薬密輸武装組織に誘拐されるという事件が発生しています(2008年6月に無事解放)。また、テヘラン市内でも上記「1.治安概況」、下記(2)のとおり、邦人が被害者となる強盗、窃盗等の事件が多数発生しています。
(2) 過去3年間の犯罪発生状況
2015年 | 2016年 | 2017年 | |
路上強盗 | 1 | 3 | 1 |
昏睡強盗 | 1 | ||
空き巣 | 2 | 3 | |
車上狙い | 1 | ||
ひったくり | 2 | 1 | 1 |
すり・置引き | 1 | 2 | 3 |
詐欺 | |||
合 計 | 5 | 9 | 8 |
4.防犯のための具体的注意事項
(1) 住居防犯対策
イランに長期滞在する場合、ホテルは別として一戸建て或いはアパート等集合住宅から住居を選択するというのが一般的ですが、一戸建ては必ずしも防犯対策がなされているとは限らず、過去には
○ 窓枠に組み込んであるアルミ製防犯柵を切断され侵入されたケース
○ 長期不在(旅行等)中に勝手口を破って侵入され、貴重品を含めた家財道具一切を盗まれたケース
等が当館に報告されています。
一戸建てに居住する場合は、道路や空き地に近い部分の窓枠に防犯対策を講じるとともに、玄関のドアのロックを二重三重にすることも必要です。
また、比較的安全といわれるアパートに居住する場合でも、道路に面した窓等への防犯対策はもちろん、入居後の早い時期に玄関鍵を交換し、2つ以上の鍵を設置するほか、不在時にも室内灯・玄関灯を点灯しておく等の配慮が必要です。
アパートは、基本的には入り口に管理人(門番)が常駐しているところが多く、1~2階は窓等が防犯柵で厳重にガードされているため狙われにくいと言われていますが、過去の手口では郵便局員等を装って管理人を騙してアパート内に侵入し、住人が安心してドアを開けたところで強盗行為に及ぶという事件も発生しています。訪問者を安易に入れない等の注意が必要です。
(2) 外出時防犯対策
外出する場合は、常に何らかのリスクを伴うとの認識が必要です。日中においても薄暗い路地を避けて人通りのある道を選び、複数での行動や車両での移動を心がけてください。また、オートバイを利用したひったくり被害に遭わないため、
○ 旅券、現金等の貴重品の携行は最小限にし、大切なものは身につけて携行する(カバンに入れて持ち歩かない)
○ バッグ類は道路と反対側に持つ(あるいは肩から斜め掛けにして持つ、コートの中に入れて隠すように持つ等)
○ 後方から接近してくるオートバイには注意を払う
等に努めてください。
さらに、帰宅時を狙われるケースも少なくありませんので、車の乗り降りは自宅駐車場内で行うようにするとともに、自宅付近に不審者・車が認められる場合には無理に帰宅せずやり過ごし、アパート門番や警察に通報して安全確認を行ってから帰宅するといった注意も必要です。
(3) 生活防犯対策
自宅に訪問者があった時、いきなり玄関を開けることは非常に危険です。あらかじめ訪問者が予想される場合でもドア越しに相手を確かめてから対応することが基本です。また、使用人等の中には盗みの手引きをする者がいないとも限りませんので、雇用される際に身元を確認するのは当然のこと、合鍵を預けない、不在期間を明確にしない等の注意が必要です。
5.交通事情
イランの報道によると、全国で毎年約1万7千人(1日平均約45人)が交通事故で命を落としています。そもそも、イランの交通事情は以下のとおり日本とは全く異なっており、細心の注意が必要です。車を運転(乗車)する場合は必ずシートベルトを締めて下さい。また、歩行中も常に周囲の車、オートバイに注意し、安全を確認して下さい。
(1) 交通ルールを無視した運転が多い
○ 一方通行を逆進する
○ 右左折のサインを出さない(出しても逆に曲がる)
○ 少しでも車間が空いていれば割り込む
○ 車線に沿って走らず、急激な車線変更を行う
○ 車、オートバイの乗車定員を守らない
○ 高速道路を歩行者が横断する
○ 薬物乱用者が危険運転を行う
○ オートバイが歩道を走る
(2) 整備不良車が多い
○ 前照灯、ブレーキランプ等灯火類が点かない車両が多い
○ 夜間でも無灯火で走る車が多い。
6.テロ・誘拐対策
(1)概況
ア 2017年6月7日、テヘラン市内の国会事務所建物内及び同市近郊のイマーム・ホメイニ廟周辺において、複数の武装グループによる銃撃や自爆攻撃によりイラン人18人が死亡、約50人が負傷するテロ事件が発生(ISILが犯行声明を発出)しました。
イ また、イランにおいては,南東部国境付近(シスタン・バルチスタン州)に「ジェイシュ・アルアドル(「正義の軍隊」の意)」と呼ばれるスンニ派反政府組織等が存在しており,2017年中も同組織による治安関係者等に対するテロ行為が複数発生したとの報道がありました。
ウ さらに、クルド系の住民が多数を占めるクルディスタン州や東アゼルバイジャン州,西アゼルバイジャン州では,特にイラク及びトルコとの国境付近で,クルド人反政府組織「PKK(クルド労働者党)」及びその系列組織「PJAK(クルド自由生命党)」等がテロ行為を行っているとの報道もみられます。
エ ISILについては、同組織はシーア派国家であるイランに対する明確な敵対意思を依然として有しており、2017年中には上記テヘランでのテロ事件のほか、国境地域等において国内でのテロを企図していた関係者が逮捕・殺害される事案が複数確認されています。
(2)各組織の活動状況または各地域の治安情勢
ア 南東部
南東部アフガニスタン・パキスタン国境付近においては,「ジェイシュ・アルアドル」によるテロ事件や治安部隊との戦闘が複数発生しています。また,同地域では武装した麻薬密輸組織による誘拐事件や暗殺事件,行政機関や治安機関に対する襲撃事件の発生についても多くの報道があります。
イ 北中西部
北中西部イラク・トルコ国境付近においては,「PJAK」によるイラン治安部隊に対するテロや武装襲撃が複数発生しています。
ウ ISIL関係
上記のとおり、ISILについては、同組織はシーア派国家であるイランに対する明確な敵対意思を依然として有しており、イラン国内の目標への攻撃を行う可能性が排除されない状況にあります。なお、2017年7月12日、ホセイン・アシュタリ警察長官は、イランの国境地域の治安は、警察を始めとする治安機関の監視活動により良好に保たれていると述べたほか、同年7月24日にはアラヴィ情報大臣が、イランの治安・情報機関が過去4年間で同国内において120以上のテロ計画を阻止してきたことを明らかにし、当該テロ攻撃を企図したテロリスト全てが殺害又は逮捕されたと述べました。また、治安・情報機関はイランの治安を完全にコントロール下に置いており,イラン国外からのいかなる侵略にも即座に対応する用意があることを強調しました。
(3)誘拐事件の発生状況
2017年12月14日、シスタン・バルチスタン州ザボール近郊において、イラン人技師が犯人グループにより身代金目的で誘拐されていたところ、その10日後に革命ガードの救出作戦により救出され、犯人5人が逮捕されました。また、2018年1月13日には,同州イランシャフルにおいて,外国人5人が金銭目的で誘拐され人質となっていたところ,警察による救出オペレーションにより,犯行から13時間以内に全員が解放され、犯人3人が逮捕されました。
今後とも同様の事件が発生する可能性が排除されないことから,引き続き十分な注意が必要です。
(4)日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ,イランにおいて,日本人及び日本権益を標的としたテロの発生はありません。他方で近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者によるローンウルフ(一匹狼)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報、当館ホームページ(四半期毎の海外安全対策情報等)、報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけて下さい。
また、当地においては、イラン・イスラム革命記念日等の祝祭日に反米等を唱えるデモ行進・集会等が頻繁に開催されていることから、不特定多数の者が集まるそれらの行事には近付かないといった留意が必要です。
7.安全情報の提供
日本外務省及び当館では、定期的にイランに関する危険情報、スポット情報、四半期毎の海外安全対策情報等の各種安全情報、及び事案毎に一斉メールにて情報提供を行っています。日本外務省又は当館のウェブページから、最新情報の収集に努めて下さい。
このマニュアルとは別に、海外旅行のトラブル回避マニュアルとしての小冊子「海外安全 虎の巻」も日本大使館窓口で配布しておりますので、ご活用下さい。
また、防犯の参考となるビデオの貸し出しも行っておりますのでご利用ください。
8.在留届
旅券法16条により、外国に3ヶ月以上滞在する日本人は、最寄り、若しくは管轄の在外公館(大使館又は総領事館)に在留届を提出することが義務づけられています。皆様が当地に滞在していることを届出して頂くことにより、次のようなサービスが受けられます。
○ 事故、事件発生の連絡が大使館に入った場合、「在留届」を基に安否を確認し、援助等を行います。
○ 有事の際の危険情報他有益な情報を、登録して頂いたメールアドレスに配信します。
○ 各種証明書の申請に際しては、在留届が提出されていることが必要となります。
○ 在外選挙人名簿への登録申請手続きができます。
○ 子女に対する教科書給付を受けることができます。
なお、届出された在留届に記載された「滞在終了予定日」を経過した後1年を経過し、在留の確認が出来ない方については、当館管轄地域から転出したものとして扱わせて頂くこととなります。
9.「たびレジ」登録
在留届の提出義務のない3ヶ月未満の短期滞在の方(観光旅行、出張者等)については、現地で滞在予定を登録して頂けるシステムとして、2014年7月1日より、「たびレジ」(外務省海外旅行登録)の運用を開始しています(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)。
登録者には、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、有事の際の安否照会、緊急連絡等が、現地日本大使館(総領事館)から配信されます。
10.緊急連絡先等
当地は、日本のように「110番すれば警察官が数分で到着する。」という国柄ではありません。道路通行中に緊急事態が発生した場合は、付近の商店等に飛び込む、大声で付近に助けを求める等の行動が効果的です。大きな交差点においては配置されている交通警官に助けを求めることもひとつの手段です。警察への連絡は日本の「110番」に相当する110番通報(テヘラン警察本部)が整備されていますが、英語で対応できる者が限られており、特に夜間は、ペルシャ語しか通じない場合もあります。
<緊急時の一口ペルシャ語会話>
11.終わりに
防犯及び安全対策において慢心は禁物です。「慣れ」は時として落とし穴となり、重大な禍を招く結果になることがあります。
在留邦人の皆様におかれては、当地での滞在を実り多いものにするためにも、常に防犯意識を持っていただくようお願いします。
【緊急連絡先】
○ 日本大使館 電 話 2266-0710(代表)
FAX 2266-0746(領事班)
※ 08:30~17:00
(1) 住居防犯対策
イランに長期滞在する場合、ホテルは別として一戸建て或いはアパート等集合住宅から住居を選択するというのが一般的ですが、一戸建ては必ずしも防犯対策がなされているとは限らず、過去には
○ 窓枠に組み込んであるアルミ製防犯柵を切断され侵入されたケース
○ 長期不在(旅行等)中に勝手口を破って侵入され、貴重品を含めた家財道具一切を盗まれたケース
等が当館に報告されています。
一戸建てに居住する場合は、道路や空き地に近い部分の窓枠に防犯対策を講じるとともに、玄関のドアのロックを二重三重にすることも必要です。
また、比較的安全といわれるアパートに居住する場合でも、道路に面した窓等への防犯対策はもちろん、入居後の早い時期に玄関鍵を交換し、2つ以上の鍵を設置するほか、不在時にも室内灯・玄関灯を点灯しておく等の配慮が必要です。
アパートは、基本的には入り口に管理人(門番)が常駐しているところが多く、1~2階は窓等が防犯柵で厳重にガードされているため狙われにくいと言われていますが、過去の手口では郵便局員等を装って管理人を騙してアパート内に侵入し、住人が安心してドアを開けたところで強盗行為に及ぶという事件も発生しています。訪問者を安易に入れない等の注意が必要です。
(2) 外出時防犯対策
外出する場合は、常に何らかのリスクを伴うとの認識が必要です。日中においても薄暗い路地を避けて人通りのある道を選び、複数での行動や車両での移動を心がけてください。また、オートバイを利用したひったくり被害に遭わないため、
○ 旅券、現金等の貴重品の携行は最小限にし、大切なものは身につけて携行する(カバンに入れて持ち歩かない)
○ バッグ類は道路と反対側に持つ(あるいは肩から斜め掛けにして持つ、コートの中に入れて隠すように持つ等)
○ 後方から接近してくるオートバイには注意を払う
等に努めてください。
さらに、帰宅時を狙われるケースも少なくありませんので、車の乗り降りは自宅駐車場内で行うようにするとともに、自宅付近に不審者・車が認められる場合には無理に帰宅せずやり過ごし、アパート門番や警察に通報して安全確認を行ってから帰宅するといった注意も必要です。
(3) 生活防犯対策
自宅に訪問者があった時、いきなり玄関を開けることは非常に危険です。あらかじめ訪問者が予想される場合でもドア越しに相手を確かめてから対応することが基本です。また、使用人等の中には盗みの手引きをする者がいないとも限りませんので、雇用される際に身元を確認するのは当然のこと、合鍵を預けない、不在期間を明確にしない等の注意が必要です。
5.交通事情
イランの報道によると、全国で毎年約1万7千人(1日平均約45人)が交通事故で命を落としています。そもそも、イランの交通事情は以下のとおり日本とは全く異なっており、細心の注意が必要です。車を運転(乗車)する場合は必ずシートベルトを締めて下さい。また、歩行中も常に周囲の車、オートバイに注意し、安全を確認して下さい。
(1) 交通ルールを無視した運転が多い
○ 一方通行を逆進する
○ 右左折のサインを出さない(出しても逆に曲がる)
○ 少しでも車間が空いていれば割り込む
○ 車線に沿って走らず、急激な車線変更を行う
○ 車、オートバイの乗車定員を守らない
○ 高速道路を歩行者が横断する
○ 薬物乱用者が危険運転を行う
○ オートバイが歩道を走る
(2) 整備不良車が多い
○ 前照灯、ブレーキランプ等灯火類が点かない車両が多い
○ 夜間でも無灯火で走る車が多い。
6.テロ・誘拐対策
(1)概況
ア 2017年6月7日、テヘラン市内の国会事務所建物内及び同市近郊のイマーム・ホメイニ廟周辺において、複数の武装グループによる銃撃や自爆攻撃によりイラン人18人が死亡、約50人が負傷するテロ事件が発生(ISILが犯行声明を発出)しました。
イ また、イランにおいては,南東部国境付近(シスタン・バルチスタン州)に「ジェイシュ・アルアドル(「正義の軍隊」の意)」と呼ばれるスンニ派反政府組織等が存在しており,2017年中も同組織による治安関係者等に対するテロ行為が複数発生したとの報道がありました。
ウ さらに、クルド系の住民が多数を占めるクルディスタン州や東アゼルバイジャン州,西アゼルバイジャン州では,特にイラク及びトルコとの国境付近で,クルド人反政府組織「PKK(クルド労働者党)」及びその系列組織「PJAK(クルド自由生命党)」等がテロ行為を行っているとの報道もみられます。
エ ISILについては、同組織はシーア派国家であるイランに対する明確な敵対意思を依然として有しており、2017年中には上記テヘランでのテロ事件のほか、国境地域等において国内でのテロを企図していた関係者が逮捕・殺害される事案が複数確認されています。
(2)各組織の活動状況または各地域の治安情勢
ア 南東部
南東部アフガニスタン・パキスタン国境付近においては,「ジェイシュ・アルアドル」によるテロ事件や治安部隊との戦闘が複数発生しています。また,同地域では武装した麻薬密輸組織による誘拐事件や暗殺事件,行政機関や治安機関に対する襲撃事件の発生についても多くの報道があります。
イ 北中西部
北中西部イラク・トルコ国境付近においては,「PJAK」によるイラン治安部隊に対するテロや武装襲撃が複数発生しています。
ウ ISIL関係
上記のとおり、ISILについては、同組織はシーア派国家であるイランに対する明確な敵対意思を依然として有しており、イラン国内の目標への攻撃を行う可能性が排除されない状況にあります。なお、2017年7月12日、ホセイン・アシュタリ警察長官は、イランの国境地域の治安は、警察を始めとする治安機関の監視活動により良好に保たれていると述べたほか、同年7月24日にはアラヴィ情報大臣が、イランの治安・情報機関が過去4年間で同国内において120以上のテロ計画を阻止してきたことを明らかにし、当該テロ攻撃を企図したテロリスト全てが殺害又は逮捕されたと述べました。また、治安・情報機関はイランの治安を完全にコントロール下に置いており,イラン国外からのいかなる侵略にも即座に対応する用意があることを強調しました。
(3)誘拐事件の発生状況
2017年12月14日、シスタン・バルチスタン州ザボール近郊において、イラン人技師が犯人グループにより身代金目的で誘拐されていたところ、その10日後に革命ガードの救出作戦により救出され、犯人5人が逮捕されました。また、2018年1月13日には,同州イランシャフルにおいて,外国人5人が金銭目的で誘拐され人質となっていたところ,警察による救出オペレーションにより,犯行から13時間以内に全員が解放され、犯人3人が逮捕されました。
今後とも同様の事件が発生する可能性が排除されないことから,引き続き十分な注意が必要です。
(4)日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ,イランにおいて,日本人及び日本権益を標的としたテロの発生はありません。他方で近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者によるローンウルフ(一匹狼)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報、当館ホームページ(四半期毎の海外安全対策情報等)、報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけて下さい。
また、当地においては、イラン・イスラム革命記念日等の祝祭日に反米等を唱えるデモ行進・集会等が頻繁に開催されていることから、不特定多数の者が集まるそれらの行事には近付かないといった留意が必要です。
7.安全情報の提供
日本外務省及び当館では、定期的にイランに関する危険情報、スポット情報、四半期毎の海外安全対策情報等の各種安全情報、及び事案毎に一斉メールにて情報提供を行っています。日本外務省又は当館のウェブページから、最新情報の収集に努めて下さい。
このマニュアルとは別に、海外旅行のトラブル回避マニュアルとしての小冊子「海外安全 虎の巻」も日本大使館窓口で配布しておりますので、ご活用下さい。
また、防犯の参考となるビデオの貸し出しも行っておりますのでご利用ください。
8.在留届
旅券法16条により、外国に3ヶ月以上滞在する日本人は、最寄り、若しくは管轄の在外公館(大使館又は総領事館)に在留届を提出することが義務づけられています。皆様が当地に滞在していることを届出して頂くことにより、次のようなサービスが受けられます。
○ 事故、事件発生の連絡が大使館に入った場合、「在留届」を基に安否を確認し、援助等を行います。
○ 有事の際の危険情報他有益な情報を、登録して頂いたメールアドレスに配信します。
○ 各種証明書の申請に際しては、在留届が提出されていることが必要となります。
○ 在外選挙人名簿への登録申請手続きができます。
○ 子女に対する教科書給付を受けることができます。
なお、届出された在留届に記載された「滞在終了予定日」を経過した後1年を経過し、在留の確認が出来ない方については、当館管轄地域から転出したものとして扱わせて頂くこととなります。
9.「たびレジ」登録
在留届の提出義務のない3ヶ月未満の短期滞在の方(観光旅行、出張者等)については、現地で滞在予定を登録して頂けるシステムとして、2014年7月1日より、「たびレジ」(外務省海外旅行登録)の運用を開始しています(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)。
登録者には、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、有事の際の安否照会、緊急連絡等が、現地日本大使館(総領事館)から配信されます。
10.緊急連絡先等
当地は、日本のように「110番すれば警察官が数分で到着する。」という国柄ではありません。道路通行中に緊急事態が発生した場合は、付近の商店等に飛び込む、大声で付近に助けを求める等の行動が効果的です。大きな交差点においては配置されている交通警官に助けを求めることもひとつの手段です。警察への連絡は日本の「110番」に相当する110番通報(テヘラン警察本部)が整備されていますが、英語で対応できる者が限られており、特に夜間は、ペルシャ語しか通じない場合もあります。
<緊急時の一口ペルシャ語会話>
警 察! | ポリス! | POLIS! |
泥 棒! | ドズド! | DOZD! |
助けて! | コマーク・コニード! | KOMA-K KONID! |
すぐ来てください! | ロトファン・ズード・ビヤイード! | LOTFAN ZUD BIYAID! |
私の名前は・・・ | エスメ マン ○ ○ | ESME MAN ○ ○ |
住所は・・・ | アドレセ・マン ○ ○ | ADRESE MAN ○ ○ |
11.終わりに
防犯及び安全対策において慢心は禁物です。「慣れ」は時として落とし穴となり、重大な禍を招く結果になることがあります。
在留邦人の皆様におかれては、当地での滞在を実り多いものにするためにも、常に防犯意識を持っていただくようお願いします。
【緊急連絡先】
○ 日本大使館 電 話 2266-0710(代表)
FAX 2266-0746(領事班)
毎週金・土曜日及び原則イランの休日を除く。ただし、緊急の場合は夜間・休日等であっても、上記電話番号に電話していただければ、日本語を解するスタッフに電話が転送されます。
付録.海外旅行トラブル事例






○ テヘラン警察本部 | 110(英語可) |
○ テヘラン消防本部(火災) | 125 |
○ 緊急医療サービス(救急車) | 115 |
○ 緊急薬事サービス | 191 |
○ 滞在許可(外国人警察) | 8880-0000 |
○ 観光局 | 6658-2168~9 |
○ 都市ガス | 194 |
○ 水道局 | 122 |
○ 電気 | 23819 |
○ バイク宅急便 | 193 |
○ 電話局(故障) | 20117 |
○ 天気予報サービス | 134 |
○ 時刻サービス | 20119 |
○ タクシー | 133 |
○ メフラバード空港(フライト案内) | 199 |
○ イマーム・ホメイニ空港インフォメーションデスク | 09633 |
付録.海外旅行トラブル事例





