令和7年度日本人墓地参拝の実施について

令和7年10月29日
 10月29日(水)、秋晴れの下、テヘラン日本人会、サフラン会及び在イラン日本国大使館の代表者が、テヘラン市郊外の国際プロテスタント共同墓地内にある日本人墓地を参拝しました。
 本墓地には、1929年に日本公使館開設準備のために赴任し、職務の途上で亡くなられた成瀬俊介臨時代理公使をはじめ、様々な事情により当地に眠る9名の方々が静かに眠っておられます。
 当日は、塚田大使より、先人の御霊に対し哀悼の意を表するとともに、その歩みに敬意を表する挨拶がありました。続いて、テヘラン日本人会の山本副会長による挨拶、両代表による献花、そして参列者一同による焼香が、秋風に包まれる中で厳かに行われました。
 日本人墓地は、現在もテヘラン日本人会の支援によって維持・管理されています。穏やかな陽光の下に佇む墓碑は、遠い異郷の地に生きた人々の軌跡を静かに伝えています。
 
             

              

【埋葬者一覧】
●成瀬俊介氏  1897年4月8日生。日本公使館開館準備のため旧ソビエト連邦より赴任した臨時代理公使。公使館開館の職務を果たし、笠間初代特命全権公使着任の直後に死去。1929年12月9日没。
 
●石光昌子氏
 1929年5月6日生。日本公使館石光医務官の令嬢。2歳で病に倒れる。1931年8月10日没。 
 
●羽鳥三郎氏
 1910年7月10日生。初代イラン公使笠間杲雄氏の従者としてイランに着任し、その翌年死去。1932年4月5日没。
 
●石井辰巳朗氏
 生年不明。柔道紹介のためイランを訪問中に病死。1936年7月29日没。
 
●川添アナトール氏
 1917年4月23日生。ブカレスト大学で建築学を専攻。日本公使館書記の子で、父を訪問中に腸チフスにより死去。1937年10月22日没。
 
●山崎忠氏
 1916年3月5日生。天理大学の中東・イラン学研究者。1956年4月5日没。
 
●成瀬友三郎氏
 1907年8月1日生。招聘技術者。1958年8月18日没。
 
●井上英二氏
 1911年2月2日生。外務省のペルシャ語専門家。退職後も両国の友好親善に尽力し、1986年1月22日没。故人の遺言により分骨。
 
●安達弘敬氏
 1939年11月17日生。テヘラン三井物産社長。2023年1月5日没。