在イラン日本国大使館
プレスリリース
2011年2月20日
「ホラサーンラザヴィ州農業開発推進局」に対する「草の根・人間の安全保障無償資金協力」に関する契約について
在イラン日本国大使館が持つ「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、開発途上国の草の根レベルに直接裨益するきめの細かい援助であり、また、機動的な対応が可能な援助という特徴を有するが、本協力について、2011年2月23日、在イラン日本国大使館駒野欽一特命全権大使とホラサーンラザヴィ州農業開発推進局セイドモハンマド・タバタバイヤズディ局長との間で72,461ユーロの資金供与を行うための契約が交わされる。
ホラサーンラザヴィ州の西部に位置するサブジバール郡において、サフランの生産及び販売が多くの農家の収入源となる基幹産業である。一般的に、サフラン製品は収穫から包装までに短時間で加工を行ったものが高品質と見なされているが、同郡のサフラン栽培農家は、機械化等の近代化を進めるだけの収入が無く、一向に加工工程の機械化ができないため、貧困状態から抜け出せないという状況に陥っている。
そのような状況からの脱却を目指し、同地域内でサフランやドライフルーツ加工に従事する貧困女性により組合が組織され、2005年以来、貧困女性の所得向上を図るため、サフランの包装技術の向上や等級付けのライセンス取得指導をホラサーンラザヴィ州農業開発推進局と協力し実施するなど鋭意努力を続けてきたが、設備投資を行えるまでの収入の増加が図れていない状況であった。
そのため、ケルマンシャー州農業開発推進局は、貧困女性の社会的・経済的自立の促進、及び本地域の貧困削減を目的として、同地域の名産品であるサフラン及びドライフルーツの洗浄・包装等加工を行うための加工施設を整備するため、草の根・人間の安全保障無償資金協力の支援を要請し、今回の契約に至った。
なお、日本政府はイラン国において人道、開発分野で活動する非政府組織や非営利団体等に対して今後とも支援を続ける予定である。
本件に関する問合せについては、当館経済協力班 大森まで連絡願います。契約に関する署名式は10時00分より農業・開発推進省にて行います。当日参加を希望される方は事前に登録をお願いします。
Tel:(021)8872-1793 FAX:(021)8871-3515 |