9月28日(水)、日本国大使館館員とテヘラン日本人会有志は、テヘラン市郊外に位置する日本人墓地(国際プロテスタント共同墓地内)を墓参し、日本から遠く離れた当地に眠る8名の日本人故人を偲びました。
式当日は天候にも恵まれ、小林大使、続いて佐藤日本人会会長からの挨拶の後、参列者による献花、ご焼香が執り行われました。
参列者は、当地で不幸にも命を失い、埋葬されることになった7名の方々、及び日本・イラン交流に尽くされイランの地に分骨された井上氏(以下プロフィールを紹介)を悼みました。
改めて、永い眠りに就かれた故人のご冥福を心からお祈り申し上げます。
(プロフィール)
1.成瀬俊介氏(1929年没):臨時公使としてモスクワより着任。その直後に、食事情の悪さから病気に冒されて死去。
2.石光昌子氏(1931年没):日本国公使館石光医務官の令嬢。わずか2歳で病に倒れた。
3.羽鳥三郎氏(1932年没):笠間公使の従者としてイランを訪問、その翌年死去。
4.石井辰巳朗氏(1936年没):柔道紹介のためイランを訪問、イラン訪問中に病死。
5.川添アナトール氏(1937年没):外務書記生。腸チフスにより死去。
6.山崎忠氏(1956年没):天理大学の蒙古語研究者。
7.成瀬友三郎氏(1958年没):招聘技術者。
8.井上英二氏(1986年没):元在イラン日本国大使館員。ペルシャ語の専門家。生前は日本イラン国会参与理事などを務め、両国の友好親善に尽力。亡くなったのは日本国内だが、ご本人の希望により分骨。墓標には、「日イ交流に尽くされた。」と、日本語とペルシャ語の両方で記されている。
(以上、海外子女教育振興財団「海外子女教育」(1999年2月号)を引用等)